デル・モンテ城

デル・モンテ城(世界遺産登録:1996年)

デル・モンテ城は、1ユーロセントの絵柄になっている有名な城で、プーリア州のサンタマリア・デル・モンテにあります。

町の周辺は国立公園に指定されており、オリーブの林やブドウ畑が連なるとてものどかなところです。

その丘に、ポツンとデル・モンテ城があります。

この城は、13世紀に神聖ローマ帝国皇帝フェデリコ2世が建造したものです。

フェデリコはドイツのハインリヒ6世を父に、シチリア人のコンスタンツァ・ダルヴィッラを母に持ち、シチリアで生まれ育ちました。

彼の人格は極めて優れていて、また異文化に対して非常に寛容であったといわれています。

彼はイスラムの技術や古代ローマ様式などを取り入れて、デル・モンテ城を築きました。

その城は八角形で8つの塔を持ち、また八角形の中庭があります。

「8」という数字は、イスラム世界で天国を意味する数字といわれていて、それに基づいて「8」にこだわった城を築いたものと思われます。

しかし実際には、彼が何のためにこの城を築いたのか、はっきりとはわかっていません。

敵からの攻撃に対して脆弱な造りをしていることがわかっており、居城としても向いていません。

別荘か客をもてなす城、或いは狩りをした時の休息所として造られたのではないかと言われています。

この城は田園地帯の自然を背景に均整の取れた美しさを放ち、イタリアで最も有名な城の一つとして知られています。

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