トスカーナのメディチ家の別荘と庭園

トスカーナのメディチ家の別荘と庭園(世界遺産登録:2013年)

世界一の世界遺産登録数を誇るイタリアの中で、最も新しく登録された世界文化遺産が「トスカーナのメディチ家の別荘と庭園」です。

この世界遺産は、トスカーナ州のあちこちに点在していて、メディチ家が所有していた合計12箇所の別荘と2箇所の庭園が構成資産になっています。

メディチ家は、14世紀から17世紀にかけてトスカーナ州で最も裕福で権力のあった一族です。

1397年にフィレンツェでメディチ銀行を創設した彼らは、金融界で成功し、1410年には教皇庁の取引銀行にまでなりました。

彼らはみな熱心に芸術を擁護する立場にあり、自分たちの建物にも様々な建築様式を取り入れ、そこでルネサンス期の巨匠たちをもてなしていました。

それらの建築群は、全て大都市にあるのではなく田舎にあります。

そして、どこも田舎の素晴らしい自然景観と建築物の人工美が見事に調和しています。

ルネサンス様式を駆使して造られたこれらの建物は、余暇、芸術、そして学問に寄与した、時代の最先端を行く素晴らしいシステムになっていました。

メディチ家が建てたメディチ家の別荘の数々は、その後のヨーロッパ文化に大きな影響を与えたと言われています。

メディチ家の別荘は、見学できるところとできないところがあるようですが、世界遺産に登録されたことで、観光客向けに整備されることが見込まれ、イタリアの新たな観光スポットになりそうです。

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