ヴァルカモニカの岩絵群

ヴァルカモニカの岩絵群(世界遺産登録:1979年)

イタリアは世界遺産保有国の世界ナンバーワンで、49もの世界遺産(2013年時点)が登録されています。

その中で、最も古いものが、ヴァルカモニカの岩絵群です。

イタリアと聞くと、古代ローマの遺跡やルネサンス期の華やかさを真っ先に思い描きますが、この岩絵群は紀元前8000年、新石器時代のものが含まれています。

古代ローマ帝国がヨーロッパで圧倒的な力を持っていた以前から、イタリアには人々が暮らしていたのです。

先住民族はカムニ人で、彼らは農耕、航海、戦争、地図などの線刻画を多数残していました。

ヴァルカモニカの岩絵群として登録されている線刻画は14万点にもなり、カムニ人が残したものから紀元前2世紀頃のローマ人によるアルファベットまで残されています。

ヴァルカモニカ(=「カモニカの渓谷」の意味)は、イタリア北東部、ロンバルディア州ブレーシャ県にある渓谷で、その距離は70kmにもおよびます。

そして、その70kmの地帯に14万点が点在していて、地域一帯は「ナクワーネ岩壁彫刻国立公園」という自然公園に指定されています。

これらの線刻画は、野外にあるという点が非常に珍しく、私たちは野外で古代芸術を鑑賞することができるのです。

岩絵群が見られる渓谷沿いの最大のスポットは、人口僅か2,300人のカーポ・ディ・ポンテというところでそこからだとより多くの線刻画に出会えると思います。

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