ピエンツァ歴史地区

ピエンツァ歴史地区(世界遺産登録:1996年)

ピエンツァ歴史地区を有する町ピエンツァは、トスカーナ地方シエナ県にある丘の上にあります。

ここは「トスカーナの小さな宝石」と呼ばれる美しい町で、フィレンツェで始まったルネサンスの様式をいち早く都市計画に取り入れたことで知られています。

ピエンツァは、ローマ教皇ピウス2世の出身地です。

それまで町は小さな地方都市の1つでしかなかったのですが、彼がローマ教皇の地位に就くと、故郷の改造に乗り出します。

元の町の名前は「コルシニャーノ」でしたが、ピウスは名前を「ピエンツァ」に改めました。

また、町をルネサンス様式に造りかえるために新たな都市計画を立案しました。

ルネサンス様式が中世を代表するイタリア半島の芸術様式であることは、今では知らない人はいないと思います。

新しい建築物の設計を担当したのは、フィレンツェの建築家ベルナルド・ロッセリーノです。

彼は町を象徴する大聖堂を建立し、また市庁舎や司教館、民間の家屋など多くの建築物に携わりました。

町の改造が始まったのは1459年で、ピウス2世が即位した翌年です。

1462年にほぼ完成しましたが、1464年に教皇とロッセリーノが相次いで死去したことで、町づくりは未完のままになりました。

しかし、町並みは15世紀の改革のまま残り、現在もルネサンス期の佇まいそのままです。

ルネサンス芸術に関心のある方には特に興味深い所でしょう。

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