イタリア旅行で世界遺産を訪れて勉強した経験をもとに、
徹底的にイタリアの世界遺産を通じて改めて歴史や文化を学ぼうと思い、制作しました。
イタリア有数の景勝地であるティヴォリはローマ近郊にあり、同じく世界遺産に登録されてる「ヴィッラ・アドリアーナ」があることでも有名です。
ティヴォリにあるもう一つの世界遺産・エステ家別荘は、イタリアの名門貴族エステ家が築いた邸宅及び庭園です。
別荘建設の起源は16世紀半ばです。
エステ家の枢機卿イッポリト・デステがローマ教皇の座を巡る争いで敗れ、ティヴォリで隠居生活を送ることになりました。
そして、そこに美しい別荘を築く計画をしたのです。
別荘を囲む庭園の設計は、ナポリの建築家リゴーリオが担当しました。
まず彼は、1563年から斜面になっていた土地をならす工事を行い、その後本格的な建設工事を始めました。
しかし、1572年にイッポリトが死去。
彼の子孫たちが次々に別荘を受け継ぎましたが、そのうちの一人・アレッサンドロ・デステには別荘維持のための十分な資産がありませんでした。
そしてそのうちに、建設地は放棄されます。
20世紀になってから修復運動が行われ、現在に至ります。
エステ家の別荘では、何よりも噴水が有名でその数は500にもおよびます。
パイプから水を引き上げると音を奏でる「オルガンの噴水」が最も有名ですが、そのほかにも非常に優れた噴水建築が多くあります。
これらの別荘と噴水群は後期ルネサンス建築の傑作といわれ、そこで見られる素晴らしい景観美で多くの人々を魅了しています。