ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレ

ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレ(世界遺産登録:1997年)

シチリア島中心部の町、ピアッツァ・アルメリーナから約6kmのところに、古代ローマ時代に築かれた大邸宅があります。

そこのモザイク画は特に有名で、1997年には世界遺産に登録されました。

贅沢の限りを尽くして、3500m2の敷地に50部屋を持つ邸宅が築かれたのは、4世紀初め頃といわれています。

この当時のローマ皇帝マクシミアヌスとその家族のための、狩りの館として造られました。

マクシミアヌスは帝位を退いてから暫くして、ヴィッラ・ロマーナに住み始めました。

マクシミアヌスの死後も人が住んでいたようで、6~7世紀頃に改築された跡も残されています。

この邸宅が荒廃したのは12世紀頃です。

マンゴーネ山からの土砂崩れで、邸宅は完全に埋もれてしまいました。

20世紀に入り、数回の発掘作業が行われ、現在見ることができる姿にまで復元されました。

この邸宅には、浴場、礼拝堂、プール、会議室など様々な施設が備わっていました。

そして、各部屋と回廊には見事なモザイク画の装飾がされており、当時のローマ人がいかに経済的に豊かであったかがわかります。

モザイク画は、ライオンやカモシカなどの狩りをする様子や、ビキニ姿の女性たちが遊んでいる非常に世俗的なものまであり、その多様性にもまた驚かされます。

これらのモザイク画はヴィッラ・ロマーナの中でも最大のハイライトで、古代ローマの最高傑作といわれています。

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