イタリア旅行で世界遺産を訪れて勉強した経験をもとに、
徹底的にイタリアの世界遺産を通じて改めて歴史や文化を学ぼうと思い、制作しました。
6世紀から8世紀にかけてのおよそ200年間にイタリアで権力を持っていたロンゴバルド族は、半島を支配している間に多くの建築物を残しました。
これらのうち7つの建築群が、世界遺産に登録されています。
この7つの建築群は、それぞれロンバルディア州に2箇所、ウンブリア州に2箇所、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州、カンパニア州、プーリア州に1箇所ずつあります。
ゲルマン系民族のロンゴバルド族がイタリアに侵入したのは568年のことです。
彼らは北欧からデンマーク、ハンガリーなどを経由してイタリアに入り、当時東ローマ帝国領のあった場所にロンゴバルド王国を建国しました。
その後、ビザンツ帝国に分断されますが、8世紀中頃まではイタリアで勢力を保ちます。
774年、フランク王国のカール大帝によりロンゴバルド人の国は滅ぼされましたが、それまでのおよそ200年間で彼らはイタリアに根付き、キリスト教に改宗し、多くの功績を残しました。
支配下にあったラテン系民族との混血にも積極的であった事実は、非常にユニークです。
彼らがイタリア各地に建立した建築物は、ゲルマン人の文化、古代ローマやビザンティン文化などがうまく融合しており、独特の美しさを持ちます。
これらの史跡を巡ると、ロンゴバルド族が野蛮な侵略者ではなく、非常に豊かな文化を持ち、イタリアの人たちと同化していった軌跡を見ることができるでしょう。
