イタリア旅行で世界遺産を訪れて勉強した経験をもとに、
徹底的にイタリアの世界遺産を通じて改めて歴史や文化を学ぼうと思い、制作しました。
サン・ジミニャーノは、トスカーナ州シエナ県にある小さな町です。
この町は「塔の町」として有名で、多いときには小さな町内に72もの塔が建っていました。
そのうち、現在は14箇所が残されています。
サン・ジミニャーノは、トスカーナ地方にある標高324mの丘の上にあります。
この町は、交通の要所として9世紀から12世紀にかけて築かれました。
そして、サフランの産地として知られるようになります。
サフランのおかげで13世紀には町が繁栄し、そこに住む貴族たちが競い合うようにして、権力を象徴する高い塔を次々に建てました。
これらの塔は単に貴族たちの権力を示すものだけでなく、防衛や監視塔としての役割を果たしました。
最も高いのはグロッサの塔で、54mあります。
しかしその塔が建てられた1311年、町でグロッサ塔より高い建物を造ることが禁じられ、それ以前に造られた54m以上のものも高さを低くしなければならなくなりました。
建設ラッシュは、その時に終わりを迎えます。
14世紀半ば、この地域にペストが流行し、町は大打撃を受けました。
そして1353年、サン・ジミニャーノはフィレンツェ共和国の一部になります。
14世紀以降、新築の建物が建たなかったため、13世紀までの風景がそのまま残されることになりました。
グロッサの塔から町を一望することができ、観光客の人気を呼んでいます。