サン・ジミニャーノ歴史地区

サン・ジミニャーノ歴史地区(世界遺産登録:1990年)

サン・ジミニャーノは、トスカーナ州シエナ県にある小さな町です。

この町は「塔の町」として有名で、多いときには小さな町内に72もの塔が建っていました。

そのうち、現在は14箇所が残されています。

サン・ジミニャーノは、トスカーナ地方にある標高324mの丘の上にあります。

この町は、交通の要所として9世紀から12世紀にかけて築かれました。

そして、サフランの産地として知られるようになります。

サフランのおかげで13世紀には町が繁栄し、そこに住む貴族たちが競い合うようにして、権力を象徴する高い塔を次々に建てました。

これらの塔は単に貴族たちの権力を示すものだけでなく、防衛や監視塔としての役割を果たしました。

最も高いのはグロッサの塔で、54mあります。

しかしその塔が建てられた1311年、町でグロッサ塔より高い建物を造ることが禁じられ、それ以前に造られた54m以上のものも高さを低くしなければならなくなりました。

建設ラッシュは、その時に終わりを迎えます。

14世紀半ば、この地域にペストが流行し、町は大打撃を受けました。

そして1353年、サン・ジミニャーノはフィレンツェ共和国の一部になります。

14世紀以降、新築の建物が建たなかったため、13世紀までの風景がそのまま残されることになりました。

グロッサの塔から町を一望することができ、観光客の人気を呼んでいます。

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