イタリア旅行で世界遺産を訪れて勉強した経験をもとに、
徹底的にイタリアの世界遺産を通じて改めて歴史や文化を学ぼうと思い、制作しました。
シチリア島南東部に、かつての行政区分で「ヴァル・ディ・ノート」と呼ばれていた地域があり、この地域の全8都市が、世界遺産に登録されています。
ヴァル・ディ・ノートは、1693年1月にエトナ山周辺で起きた大地震で甚大な被害を受けました。
町々は、ほぼ壊滅したのです。
当時のイタリアには都市国家が乱立していて、全体を統一する中央政府が存在しませんでした。
ですから、国を挙げた町の復興は不可能で、自分たちで何とかしなければならなかったのです。
そこで立ち上がったのは、地元の貴族たちです。
彼らと地元住民が一致団結して町の再生に取り掛かり、およそ100年かけて、それを成し遂げました。
再建された町々は、見事なバロック様式で統一され、その驚異的な復興力と美しい町並みは、後世に残すに値するものです。
ヴァル・ディ・ノートの8都市は、
です。
中でも代表的な都市は、ノート、ラグーサ、そしてモディカといわれていますが、シチリア第二の都市カターニアや陶器の町カルタジローネ、アールヌーヴォースタイルの市庁舎があるパラッツォーロ・アクレイデなども大変美しい町です。
一部の地域には古代遺跡も残っており、バロック建築最高峰の町々と併せて訪れたいところです。